5. ガソリンエンジンとは
ガソリンエンジンとディーゼルエンジンはある部分を除いて、基本的には同じであると言えます。ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの相違点とガソリンエンジンを取り扱う場合に注意することについて説明します。
1. ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの相違
ガソリンエンジンとディーゼルエンジンでは使用燃料と燃料を燃焼させるための装置を異なるだけで、構造的には殆ど変わりません。ガソリンエンジンとディーゼルエンジンが大きく異なる点をについて説明します。
(1)燃料
ガソリンエンジンはガソリンを燃料とし、ディーゼルエンジンは軽油または重油を燃料としています。成分は似ていますが、ガソリンは沸点が低いのでガスになりやすく軽油や重油よりも低い温度で着火します。
(2)燃焼方法
ガソリンエンジンはキャブレタでガソリンと空気の混合気をつくってシリンダに送り込んで圧縮し、高温高圧の混合気に電気の火花を飛ばし点火します。
ディーゼルエンジンでは燃料が自然着火する温度になるまで吸気を圧縮し、その中に燃料噴射ポンプで高圧にした燃料を噴射して燃焼させます。従ってガソリンエンジンには燃料噴射ポンプはありません。
(3)点火のための装置
ガソリンエンジンには点火のため、電気の火花を飛ばす装置がありますが、ディーゼルエンジンにはありません。
(4)エンジンの強度
ガソリンエンジンは吸気の圧縮圧力、燃焼圧力ともにディーゼルエンジンより低いため、ディーゼルエンジン程の機械的な強度が要求されませんし、燃料を高圧で噴射するための強力な燃料ポンプの装置も必要ないので、エンジンが小さく軽く作れます。
(5)振動・騒音
ガソリンエンジンはディーゼルエンジンに比較して低圧で運転されるため、振動や音が低い特徴があります。
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